「旅で人生は変わるのか」
これは永遠のテーマというか、これから旅をしたいと思っている人、旅に興味がある人にとって気になることではないでしょうか。
ただ綺麗な景色が見たい、美味しいものが食べたい、という理由で旅に出る人ももちろんいます。
でも「何かを変えたい」と旅に出る人もいるはず。
私はその1人でした。
綺麗な景色も見たいし、異国の美味しいものにも興味はあったけれど、1番の理由は何かを変えたくて旅に出ました。
そして30カ国ほど旅を終えた今、「旅で人生は変わったのか」について答えてみようと思います。
旅で変わったこと①知識

まず、旅をして変わったこととしては「知識」があります。
いろいろな国に行くと、それぞれの文化に触れるので、当たり前ですが知っていることが増えます。
でもその「知っていること」というのは、ただ本を読んで得たようなものではなく、「肌で感じて本当に知っていること」です。
今世界の人口は80億人以上。これはニュースや教科書にも載っていることですよね。
でも世界に旅に出て、30カ国行って、本当にこんなに人がいるんだなって知りました。
なんか文字にしたら、バカみたいですね。笑
でも世界には、本当にたくさんの人がいて、それぞれの場所で生活して、毎日を生きているんだなと肌で感じました。
また世界には今、200ほどの国があります。
私はタイからラオス、ベトナムへはバスで国境を越えました。
ヨーロッパを旅した時も、電車でいろいろな国を行き来しました。
そしたら、国境ってあるだけで、世界ってほんとは一つなんだなって知りました。
世界地図を見れば分かることで、知っていたはずのことなんですけどね。
日本は島国だから、今まで感じる機会がなかったというのもあるかもしれません。
旅をしていると、そういう「肌で感じて本当に知ったこと」がいろいろありました。
もともと知らなかった知識を得ることもあるし、知っていたけど、本当にそうなんだって、答え合わせのようにもう一度知ったこともたくさんありました。
そんな「知識」を、世界をまわりながらたくさん得ることができました。
旅で変わったこと②自分のことが分かるようになる

世界を知っていくうちに、自分のことが前よりも分かるようになりました。
旅に出なくても自分のことくらい分かっているよ、という人ももちろんいると思います。それはすばらしいことです。
しかし私は自分のことが、全然分かっていませんでした。
というか、分かっていないことにも、気づいていなかったです。
旅に出てから、自分のことがだんだんと分かりはじめました。
煌びやかな街よりも、自然がある場所の方が好きなんだな。
異国の料理も美味しいけど、こんなに日本食が好きだったんだな。
せかせかしている人よりも、のんびり自分の時間を持っている人の方が好きだな。
世界には貧しい国や豊かな国、暑い国や寒い国、標高が高い国、フレンドリーな人が多い国…いろんな環境に身を置けるので、気づきの機会がたくさんあります。
私はこっちが好きだなとか、逆にこれは嫌だなとか、それを何度も繰り返しているうちに、自分のことが前よりも分かるようになりました。
旅で変わったこと③性格の変化について

旅に出て、自分のことが分かるようになったと同時に性格の変化というものもありました。
私はもともとすごく神経質でした。
リモコンの置き場所がもとあった場所と少しずれているだけでも、なんだか落ち着かないような人でした。
そしてとても他人の目を気にしていたし、電車に乗るのが苦手で、隣に人が座るだけで緊張したりしていました。
完璧主義なところもあるし、はっきり言って、生きづらかったです。
でも旅に出て、いろんな国をまわってみると、みんな結構適当に生きてるなって感じました。笑
もちろん私は旅で出会った人たちの表面的な一瞬しか見ていなくて、本当は苦労もあるし、頑張っていることもたくさんあると思います。
でも、日本人よりははるかに肩の力を抜いて生活しているように思いました。
仕事もスマホをいじりながら、同じ従業員の仲間としゃべりながらしていたり。
ショッピングモールに行ったら、髪はぼさぼさ、パジャマのような服で出かけている人もたくさんいます。
海外には、人にどう思われるかよりも、自分の心地よさを優先して生きている人が日本よりも多いなと感じました。
日本は思いやりがある国で素敵だと思う一方、周りに目を向けすぎて、自分を大切にできてない人が多いような気がします。
私は旅に出て「なんだもっと楽に生きていいのか」とどこかのタイミングで気づき、前よりも神経質でなくなったし、他人の目もあまり気にならないようになりました。
これは旅に出て得られた、大きな変化でした。
旅で変わったこと④パートナーと出会えた

私は旅で出会ったアメリカ人と結婚し、一生涯のパートナーを得ました。
これはわかりやすく「旅で人生が変わった」と言える事の一つかもしれません。
しかしこれは私がたまたまラッキーだったというのもあるし、おまけみたいなものかなと思っています。
でも旅に出ないと出会えなかったことは事実です。
旅ではやはり、人との出会いがたくさんあります。
パートナーじゃなくても、気の合う仲間とか、尊敬できる人とか、自分の価値観を覆してくれるような人とか。
いつもの生活から飛び出して、いろんな世界に行くわけですから、出会う人の数が違います。
自分の生まれ育った場所に気の合う人が見つけられていなくても、世界に旅立てば、出会える可能性は必ず上がります。
もちろん、誰とも話さず、ただ1人でもくもくと旅をしているだけではその機会はなかなかないのかもしれません。
でもそんな旅にすると決めたのなら、それもいいと思います。
旅で人生は変わったのか?私は変わったと思う

これまでつらつらと書いてきましたが、最終的に、旅で人生は変わったのか?
私は「変わった」と思います。
そもそも「人生が変わる」という言葉の意味が広すぎて、「普通のサラリーマンだった人が、旅をしているうちに覚醒してすごいアイデアを思いつき、起業して億万長者になった」というほどのことを想像するなら、イエスとは言えないかもしれません。
でも私は旅に出て、世界を知ることで、自分のことが分かるようになったし、嫌いだった部分も変われました。
ただなんとなく流されて生きていたのが、自分でちゃんと選択できるようになったし、考え方が変わって、とても楽に生きられるようになりました。
旅に出て良かったと心の底から思っているし、旅には本当に感謝しています。
旅に出る前の人生と、今の人生、どちらが好きかと聞かれたら、迷わず今だと答えます。
これは「旅で人生は変わった」と言ってもいいんじゃないでしょうか。
今、旅に興味があるけれど迷っているという人もいるかもしれません。
私は全力で背中を押したいです。
旅は人に気づきを与え、変える力があると思っています。他の旅人のことはわからないけれど、わたしがそうだったからです。
旅が初心者だという人には東南アジア、とにかく綺麗な街並みを見たい人にはヨーロッパ、冒険の旅に出たい人には南米がおすすめの旅先です。
みなさんが幸せな旅に出られますように。